フランスのパリで開催中のパリオリンピック2024。
8月1日に行われた女子ボクシング66㎏級の二回戦が行われました。
しかし、この試合で大きな物議を醸したようで、女性ボクサー・アンジェラ・カリニ選手と(生物的に男性)の女性ボクサー、イマネ・ケリフ選手が対戦しアンジェラ選手が棄権しました。
今回はパリ五輪・女子ボクシングのトランスジェンダー選手は誰?について深掘りしていきます。
女子ボクシング66㎏級二回戦の試合が物議~トランスジェンダー問題
8月1日に行われたパリ五輪・ボクシング女子66キロ級2回戦。
しかし開始46秒でアンジェラ・カリニ選手(イタリア)が棄権し、イマネ・ケリフ選手アルジェリア)が勝利しました。
これだけ聞くと、ごく普通の女子ボクシングの試合結果のように聞こえますが、実はイマネ・ケリフ(アルジェリア)は性別は女性の選手なんです。
つまり、筋肉も骨格も男性的な特徴があるのですが、その選手と普通の女子ボクサーが試合をしたため、アンジェラ・カリニ(イタリア)は耐えられず棄権してしまったわけなんですね…
とても納得のいかない表情で悔し涙を浮かべるアンジェラ・カリニ選手の顔がとても印象的でした。。
女子ボクシングのトランスジェンダー選手は誰でどんな人?
先ほどの少し触れた通り、たパリ五輪・ボクシング女子66キロ級2回戦で物議をかもした、トランスジェンダーの選手はアルジェリアのイマネ・ケリフ選手です。
<イマネ・ケリフ選手プロフィール>
名前:イマネ・ケリフ(Imane Khelif / mān Khalīf / )
生年月日:1995年5月2日
年齢:25歳 ※2024年7月時点
身長:178cm
出身:アルジェリア
<主な経歴>
イマネ・ケリフ選手はアルジェリアの北西部にあるティアレト州の田舎の村で生まれ育ちました。当時はサッカーをしていたそうですが、その実力はかなり者だったと言います。
16歳の時には村で名を馳せるほどのサッカー選手としての知名度や実力があったそうですよ。
比較的貧い家庭に育ったイマネ・ケリフ選手は、鉄くずを売ってお金を得、サッカーの練習のために隣村まで向かうバス代を稼いでいたと言います。
その後、サッカーよりもボクシングに興味を持ち始め、ボクシング選手に転向しています。
しかし、ボクシングの転向に対し父親は当初『女の子がボクシングをすること』を認めなかったそうなんですね。
<戦績>
2018年 ニューデリーで開催されたボクシング世界選手権に出場し結果は一回戦敗退の17位。
2019年 はロシアで開催された世界選手権でアルジェリア代表として出場し、再びも一回戦敗退の33位。
2022年 IBA世界女子ボクシング選手権で決勝進出・準優勝を飾る
この時に、初のナイジェリア人女性ボクサーとなったそうですね。
イマネ・ケリフ選手の性別
結論から言うと、性別は女性です。
しかし、イマネ・ケリフ選手が今回、問題となっているのは以下の点なのです
①DNA検査で「XY染色体(=男性の染色体)」を持っていること
②体内の「テストステロン値(≒男性ホルモン値)が高い
これが理由で、2023年に行われた「IBA世界女子ボクシング選手権」に出場し決勝まで勝ち上がりましたが、その直前で資格基準に違反しているとのことで失格を言い渡されています。
イマネ・ケリフ選手にはさらに以下の特徴があります。
『性分化疾患』と高アンドロゲン症』がある
『性分化疾患』とは…
性分化疾患とは、ヒトの6つの性 (表)のうち、性染色体、性腺、内性器、外性器のいずれかが非定型的な先天的体質を指します。性分化疾患には、性別違和などの心の性の違いは含まれません。ただし、性分化疾患の人の一部は性別違和を持つことがあります。
引用元:https://www.hosp.keio.ac.jp/
つまり、明らかな女性の体ではなく男性の体の性質を併せ持った体を持っている、ということのようですね。
『高アンドロゲン症』がある
高アンドロゲン症』とは
女性において、男性ホルモンの過剰により男性化兆候を示す状態をいう。血中のテストステロン濃度の高値を示す。 また、特にアロマターゼ欠損症では二次性徴の欠如と進行性の男性化を認める。
引用元:https://www.shouman.jp/
わかってない方沢山いらっしゃいますが
— りょーららBKKbaroque🇹🇭海外移住しました。 (@x_baroque_x) August 1, 2024
この選手は女性です 。 彼女は高アンドロゲン症を患っており、血液中のアンドロゲン濃度が異常に高くなり、テストステロンが増加し、XY染色体が存在するという症状を呈しています。 これは自然な障害です。
しかしながら出場は許されるべきではありません。
結論としてはイマネ・ケリフ選手は性別上は女性であるが、身体的には男性の性質も持っている選手であり、決して体と心の相違がある性同一性障害とは違うようですね。。
とはいえ、対戦相手のアンジェラ・カリニ選手(イタリア)にとっては不利な戦いであったことは否めません。
難しい問題ですね…
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